2006年04月18日

永遠

不思議だね
手紙の中に書かれた文字は色褪せても
あなたがくれた言葉は消えない
いつでも
思い出せば胸が熱くなる

あの頃一緒に夢を追いかけた
くじけそうな僕を
いつも励ましてくれたのはあなた
差し伸べてくれた手のぬくもり
微笑みかけてくれた笑顔

伊豆の夜
祈るような心でいた僕に
最後の希望をつないでくれたのもあなただった
まだ終わっていないよ僕がいるから と
肩で風を切って部屋を出た
大きなあなたの背中…

あなたと一緒に走れることが僕の誇りで
あなたと一緒に見つめる夢が
僕の命の意味だった…

突然 記憶が途切れるのは ある秋の別れ
僕があまりにも弱かったから
あなたとの約束を守りきれなかった
僕は心を閉ざして
言えない秘密をごまかしたまま
あなたの前から姿を消した

謝りたかったのに
ほんとのことを言いたかったのに
そして
もう一度 一緒に夢を追いかけたかったのに

再び出会ったあなたはとても疲れた姿で
うつろな瞳で空を見ていた

心が痛かった

それからあなたと遠くはなれて
連絡も 途絶えた

おそらくあなたの瞳には光が消えたまま
うつろな時間を過ごしているのだろう
もしも あのとき 僕が乗り越えていたら…
それは永遠に消えない僕の原罪
償う方法がないことも僕は知っている

でも
不思議だね
あなたの笑顔 
差し伸べてくれた手のぬくもりを思い出すたびに
僕の心で何かが揺れる
そして引き出しの中から
そっと あなたのくれた手紙を取り出す
そこに書かれた言葉
そこにこめられた熱い思いが
くじけそうなとき いつも
僕の心を奮い立たせてくれる
あの時 あなたと描いた夢
共に走るあなたはいないけど
いつか その夢にたどりつくとき
そのときこそ
僕はもう一度 あなたに手紙を出そうと思う
白髪になって
しわだらけになって
その大きな背中がまがってしまっても
その時
あなたの瞳の中に
あの光が甦ることを信じているから
あの過ちは消えなくとも
乗り越えることはできると信じているから
僕は今日も走る

不思議だね
手紙の文字は色褪せていくのに
あなたの言葉は今日も力強く
僕の背中を押し続けている

思いは消えない
言葉は死なない
ともされた熱い思いは
今も この胸に燃えている

永遠up.bmp
posted by 銀河ステーション at 19:16| Comment(8) | TrackBack(0) | 詩:懐かしいあなたのために | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年04月16日

さよならを言う前に…

あなたと一緒に過ごす時間が
もういくらもないことを知っている
その思いつめた横顔
未来をみつめつづける瞳

あなたが与えてくれた優しさに
僕はいくらも応えていない
きっとたくさんの後悔を抱えたまま
その日を迎えてしまうのだろうか

微笑みながら
どこかに寂しさをたたえている
残された時間はわずかだけれど
その微笑みを翳りのない笑顔に変えることが出来るなら…

もうこのあたりは葉桜にかわった
東京の桜は今年で最後かもしれなかったのに
もっとじっくり眺めておけばよかった…
忙しさのなか 大切なものを曖昧にしていないか

きっと
失うことを意識して はじめて
人はかけがえのない時を
大切にすることができるのだろう

ことしは梅雨時のあじさいも
夏に鳴く蝉の声も
あの橋から眺める夜景も
特別なものになりそうだ…

あなたと一緒に過ごす時間が
もういくらもないことを知っている
悔いのない笑顔でさよならを言うために
かけがえのない時を 今 生きている

窓際001up.bmp
posted by 銀河ステーション at 03:39| Comment(1) | TrackBack(0) | 詩:懐かしいあなたのために | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年04月14日

雨あがり

雲間から白い束
未来のありかを示すかのように
振り返れば…虹
僕は思わず駆け出した
虹の足元に
追いかけても 追いかけても
届かない夢のように
けれど確かな想いは晴れ渡る空にひろがってゆく…

虹に追いつくことは出来ないけれど
だからこそどこまでも走り続けることが出来る
虹はやがて消えてゆくけれど
だからこそ必死になって追いかけることが出来る

走り出すことを思い出させてくれた虹に
心の中で「ありがとう」と 叫ぶ
雨の中でふさいでいた心に
確かな光がさしこんでくる

薄らいで青空にとけていく虹
気がつけばこんなに遠くまで来ていた
息をきらしながら空を見上げると
誰かの微笑みを 感じた

虹に…up.bmp
posted by 銀河ステーション at 08:17| Comment(2) | TrackBack(0) | 詩:歩き続ける日々に | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年04月13日

火のように 水のように

命を焼き尽くした後には炭が残される
そして炭素こそ命を地上に繋ぎとめる源
残りはすべて煙に変えて 高い天空へと送り届ける
火のように
飾り立てられたすべてのものには目もくれず
ただ真実だけを見つめる者に僕はなりたい
そして高い天空目指して一心不乱に駆け上がる
情熱の炎で心を満たそう

低きところを求めて流れ 渇いた者たちを潤してゆく
どんな形にも変わり 小さな隙間にも流れ込んでゆく
あらゆる汚れを洗い流して 悲しみさえも涙となって運びゆく
水のように
いつも自分をゼロにして
すべての人の心の中に流れ込んでいく愛をもちたい
悲しむ人と共に泣き 醜さもけがれも受け止めながら
地の果てまでも ゆこう

火のように… 
水のように…
まだまだ学ぶべきことの多い自分を知る

火と水01up.bmp
posted by 銀河ステーション at 00:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 詩:誰かへ そして自分へ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年04月11日

涙 …生まれ変わるために…

優しさに涙する
応えられない自分の醜さに涙する
…それでも注がれる愛の深さに涙する

その涙から明日が生まれる

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posted by 銀河ステーション at 19:57| Comment(2) | TrackBack(0) | 詩:歩き続ける日々に | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年04月07日

ノスタルジア…(懐かしい祖母の面影に)

幼い頃
僕の手をひいてあの山を登った
あなたの紫色の服
小さな包みを脇に抱えて
小さな弟を背中にしょって
…よいしょ…よっこらしょ…
段差のたびにつぶやきながら
腐りかけた古い木の根っこを踏みしめて
…よいしょ…よっこらしょ…
幼い僕の手をひいてあなたは歩く
道端に
静かな表情で目を閉じる八十八のお地蔵様
そのひとつひとつの素朴な彫刻に
尊い仏様が住んでいるのよと
心が宿っているのよと
小さな包みからわずかな米粒を取り出して
小さな僕の手のひらにのせた
さあ少ないけど食べてください
水を一滴たらしながら
暑いでしょうお飲みくださいと
手を合わせ目をとじて心の中で呼びかけるとき
なんだか素直な子供の心は
お地蔵様の喜ぶ声を確かに聴いた
…よいしょ…よっこらしょ…
やがて視界がひらけて
僕らの町を見下ろす小高い場所に
腰をおろしてヤクルトを飲む
みすぼらしいおやつをつまんで
あなたの隣でほおばる時間は
永遠にも似た至福の時間
下界を見守る仏様の心になったようで
不思議な満足が心を満たす
さあいきましょうね
次のお地蔵様が待っているからと
あなたは小さな僕の手をひいて
…よいしょ…よっこらしょ…
またでこぼこした山道を進む
下り坂は上り坂よりも難しくて
衰えたあなたの足取りは遅くなる
…よいしょ…よっこらしょ…あと少し…
でも道端のお地蔵様に呼びかける
あなたの優しい言葉は変わらない
さあお食べください
お飲みください
そして時折ふりかえり
小さな僕を気にかける
その時のあなたの笑顔
たるんだまぶたが優しくて
僕にはあなたが仏様のように思えた
仏様を敬う心が
いつしかあなたの心をみがき
こんなにやさしい笑顔をつくった
小さな僕は思わずあなたに手をあわす
心の中で手をあわす
そして今
本当に仏様になってしまったあなたの前で手をあわす
あのころ毎週のように通った小さな八十八箇所の道
それはあなたの人生そのもの
…よいしょ…よっこらしょ…
でこぼこの 上り下りの激しい山道を越えながら
幼い僕の手をひいて
背中には小さな弟をしょって
出会うすべてのお地蔵様に
優しい祈りを捧げ続けた
そう あなたは出会う全ての人に
優しい笑顔をふりまいた人
仏典に
常不軽菩薩という方が在る
道端の草木にも礼拝したという
その方の姿を思うとき
僕はどうしても
あなたの姿を重ねてしまう
明日は潅仏会(かんぶつえ)
お釈迦様のお生まれになった尊い日
ヒマラヤの彼方で生まれたひとつの教えが
長い長い歴史を越えて
こんな小さな島国の片隅に
忘れがたい一人の女性を育ててくれた
あなたの思い出を胸に抱いて
僕も曲がりくねったこの道を歩む
そして出会うだろう全ての人に
優しい祈りを捧げる人でありたいと願う
辛いときには
…よいしょ…よっこらしょ…
紫色の服を着た
懐かしいあなたの背中を思う
振り返った優しいあなたの笑顔を思う…

…DEDICATO ALLA MEMORIA DI MIA MADRE…
懐かしいあなたの面影に捧ぐ

おばあちゃんup.bmp
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posted by 銀河ステーション at 19:08| Comment(6) | TrackBack(1) | 詩:つながり・絆 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年04月06日

決して自分だけのものじゃない

僕たちのまわりに
当たり前のようにあるもの
そのひとつひとつに
本当は深い愛情がある

時に僕たちはとても傲慢で
一人で生きてきたような顔をする
時に僕たちはとても卑屈で
誰も自分なんか愛してないんだとうそぶいたりもする

自分しか見えなくなると
世界はとても乾いて見える
心の目をこらしてもう一度見つめなおしてみよう
見えなかったいろんなものが見えてくる

すごいね このパソコンだって
どれだけたくさんの人の夢と努力が詰まっているのだろう
散らかっている本を見つめると
グーテンベルグが笑いかけてきた

踏みしめている舗装道路に
土方のおじさんの汗が重なり
夜を照らす灯りを見上げて
遠いエジソンの苦悩を思う

自由すら それを掴み取るために
命を投げ出した人たちがいて
今この瞬間も 僕らの命を支えるために
誰かがどこかで汗を流してる

そういえばお米の一粒にも
お百姓さんの八十八の苦労があるんだったね
思い出したように引き出しを開ければ
懐かしい人達からの心こもった手紙の束

啄木を気取って じっと手を見れば
この命を与えてくれた父母を思い出す
親から子へと受け継がれてきた命を育む
豊かな大地と海と大空と…

どうして一人ぼっちだなんて思ったのだろう
誰も僕を愛していないなんて叫んだのだろう

そう 僕たちはひとりじゃないね
積み重なった
命と愛のつながりの中で生かされている

だから… この人生も誰かの為に

僕たちが流す汗や涙が
誰かの命につながるように
僕たちが紡ぐささやかな言葉が
誰かの心につながるように

決して自分だけのものじゃない
命と愛をつないでゆこう

命のつながり02up.bmp
posted by 銀河ステーション at 06:32| Comment(4) | TrackBack(0) | 詩:つながり・絆 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年04月04日

つかの間の休日

さあ 今日はそこそこ天気もいいし
洗濯をして 掃除でもしよう
生きている限りゴミは出るし
働けば汗にまみれる
忙しさにかまけて散らかり放題の部屋をみながら
それはそのまま心の景色だ

生きている限り挫折はあるし
誤解やすれ違いの中で泥にまみれる
ひとつひとつの不満や怒りが散らかり放題で
いつしか心はぐちゃぐちゃになる
すこしゆとりのできたこんなお天気の日には
心の汚れも洗濯だ

整理整頓!
あるべき場所にあるべき思いをしっかり戻して
すべてリセット
新しい気持ちで明日からゆこう

さいわいなことに桜も残っている
通いなれた池のほとりで亀とあそぼう
子供らの笑顔に優しい気持ちで微笑んで
春風の中 今日だけはでくのぼうになってしまおう

休日up02.bmp
posted by 銀河ステーション at 15:44| Comment(6) | TrackBack(0) | 詩:誰かへ そして自分へ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年04月02日

「沈黙」

絶対に口に出してはならない言葉がある

そんな時 くちびるをかみしめて空を見上げる
あの空はきっと知っている
僕の悔しさや悲しみを そして変わらぬ君の誠実を





posted by 銀河ステーション at 02:25| Comment(4) | TrackBack(0) | 詩:誰かへ そして自分へ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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