2006年07月15日

『近頃の若者は…?』

どうしたの?遅かったね…と
問いかけるみんなに君ははにかんで
あのね…と話してくれた
公園の小さな出来事

巣から落ちた小さな雛が
弱りきって悲しそうに鳴いていた
空では親鳥たちが群がって
雛を狙うカラスを牽制していた

あまりにも巣の位置が高いので
可哀想に…と思いながらも近所の人は何もしなかった
急いでいた彼女もそのまま通り過ぎようとした

でもね…

必死に騒いでいる親鳥たちの声を聴いていると
今にも死んでしまいそうな雛鳥の姿を見ていると
なんだかほおっておけなくて
思わず駆け寄って ちいさな雛を手のひらに載せた

通りがかりの近所のおじさんからはしごを借りて
背の高い彼女はよじ登ったはしごの上から思い切り手を伸ばしてみた
でもやっぱり届かなくて そっと屋根の上に置いてみたけど
親鳥は警戒して降りてこなかった…

どうしよう

悩んだ彼女はおもむろに枝や葉っぱを拾い始めた
そう 小さな命のために
彼女はお母さんになったんだ

やっとできあがった手作りの巣の中に
雛鳥の小さな体を横たえて
もう一度はしごを登った彼女は
一番近いところにある枝の分かれ目にその巣を置いた

そんなこんなで遅れてしまったの
ごめんね

謝らなくてもいいよ…とみんなが思った
むしろ…ありがとう…と心の中で微笑んでいた

まだまだ捨てたもんじゃないな…と僕は心でひとりごと
近頃の若者は…なんてさげすむ人もいるけれど
別に鬼や化け物になってしまったわけじゃない
人としての暖かい心は彼らにだって宿っているんだ

どんな宝石でも 磨かなければただの石ころ
磨けば磨くほど輝きは増す
たとえ黒ずんで泥まみれになっている原石でも
心をこめて磨いてゆけば思いもかけない光を放つ

問題ばかりが目に付く世代でも
それはまだ本性を磨いていないだけのこと
信じて根気よく磨いてくれる誰かがいれば
見たこともない素晴らしい世代に生まれ変わるかもしれない

だってこんなに優しい心で
命を慈しむ少女がいる
そしてその女の子の話を聞いて
微笑む心をみんな持っている

生まれたときにはおぎゃあと泣いて
お母さんの胸に安らかに眠った
彼らなんだから…

信じてあげたい気持ちになった …夏の出来事

少女と雛02up.bmp
posted by 銀河ステーション at 11:37| Comment(6) | TrackBack(0) | 詩:未来と平和のための祈り | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 こんばんは〜。良い光景ですね!
 確かに、電車に乗っていたり、街中を歩いていたりすると、最近の若い人(主に中学、高校、大学生あたりですが)って、だらしないのが多いな〜とか、思ってしまうときがあります。
 でもそれっていうのは、ある意味、我々のような上の世代の人間が、方向を示してやることが出来ていないのかも知れませんね。
 もちろん、全部が全部、こうなわけではありませんし、中にはしっかりしているな〜って思うこともあります。
 私も小学生、中学生と接する機会が増えましたが、何かお願いするときも『お願いします』と、『します』まで良い、何かしてもらったときは『ありがとうございます』と最後まで言うことにしています。
 周りの子供たちから、大人が子供に対して不思議に思うかも知れませんけれど、大人だからこそ、当たり前にやってみせなくちゃいけないんだなって思います。
Posted by 篩'Jim_a_e'獅師 at 2006年07月17日 21:37
何かに蝕まれて荒んでしまった世界。
その中で触れる温かさはとても優しくて、
凍りついた心も溶かしてくれそうな気がします。
Posted by 十萌 at 2006年07月18日 09:11
「近頃の若者は・・・」はだいぶ前からよく聞く言葉ですが、案外そう言われてきたかつて若者だった人たちも現在同じことを言うようになっているのではないでしょうか。
(私の世代の友人がそうですから 笑)

ちなみに、この彼女の行為は美しく見えますが、野生のヒナは落ちてもそのままにしておく方がいいと、先日テレビ(NHKだったと思います)で言ってました。
なまじ拾って巣に戻すと、人間のにおいがついて、親が世話をしなくなることがよくあるそうです。
落ちたヒナは親がやぶかげなどに誘導してエサを与えることもあると言ってました。
Posted by はんな at 2006年07月20日 00:00
>篩'Jim_a_e'獅師さんへ
ほんとに。子どもはその周囲にいる大人の鏡だと思います。
近所づきあいや挨拶一つとっても子どもは見て学んでいますよね。
僕も気をつけたいと思います。
Posted by 銀河ステーション at 2006年07月20日 00:53
>十萌さんへ
荒んだ事件や心温まる出来事。どちらが果たして多いのでしょう?
なんだか競争かなって思ったりもします。
絶望より希望が少しでも多くなることが出来るよう、小さな優しさでも積み上げていきたいな…と思わされます。
Posted by 銀河ステーション at 2006年07月20日 00:55
>はんな様
そうなんですよね。その後の雛がどうなったのか…。
彼女も田舎の生まれで、果たして拾った方がいいものかどうか、余計なことはしない方がいいんじゃないかと迷ったようです。
ただ、雛と言ってもかなり大きくなっていたようで、親鳥たちは動かすことも出来ず…。
その時点で一日経っていて、かなり弱っていたみたいです。

彼女自身、北海道から出てきたお母さんに会ったばかりだったので、余計にどうしようもない思いになったんでしょうね。「あれでよかったのかな、大丈夫かな」といつまでもくよくよしていましたが…。ほんとにいまどき貴重なほどまっすぐ育った素朴な子です。

あと「近頃の若者は…」という言葉は僕らも言われていました!新人類とか呼ばれてましたね。
もっと若い人の可能性を信じてあげたいな…って思います。
Posted by 銀河ステーション at 2006年07月20日 01:07
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